忘却曲線とは?
忘却曲線とは?記憶を定着させるための学習法
学校の勉強やテスト勉強をしていると、どうしても「覚えたはずなのに忘れてしまった」と感じることがありますよね。そんなときに役立つのが「忘却曲線」という理論です。
今回は「忘却曲線」について紹介し、記憶を定着させるための効果的な方法を考えてみましょう。
目次
人は忘れる生き物。エビングハウスの「忘却曲線」とは?
「忘却曲線」の実験結果からわかること
ベストな復習タイミングはいつ?
まとめ
1. 人は忘れる生き物。エビングハウスの「忘却曲線」とは?
エビングハウスの忘却曲線とは、ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが、人間の長期記憶について研究した結果、提唱された考え方です。
この研究ではある情報を記憶させた後、どれだけ記憶を保持できているかを実験したもので、20分後には42%を忘れているという結果が出ています。
この実験では、人は学んだことを案外忘れやすいため、再び思い出すなど振り返ることの大切さがわかりました。
2. 「忘却曲線」の実験結果からわかること
エビングハウスの忘却曲線は、人は忘れやすいということを示していますが、実際は、人が一度覚えたことを再度覚えるためにかかる時間の「節約率(どれぐらい減らすことができるか)」を時間軸で表したものです。
意外と勘違いしている人も多いのではないでしょうか。
つまり、覚えていられる時間や忘れるまでの時間ではなく、同じことを覚えなおしたときの時間がどれだけ節約されたかを表しています。
節約率=節約される時間÷初回覚えるの必要だった時間
このエビングハウスの忘却曲線を読み取ると、1時間後の「節約率」が44%となっています。
例えば、ある人がランダムな数字の列を10分で覚えたとします。この数字はランダムで意味のない羅列なので、ほとんどの人は1時間後には忘れてしまうでしょう。
しかし、1時間後に再び同じ数字の羅列を記憶しようとすると、1回目に記憶したときの時間から44%の時間を節約できる、というのが「節約率」です。つまり初めて覚えるときに10分かかっていたものが、2回目には5.6分で記憶することができた、というものです。
同様に、1日後だと、再び覚えるのに、6.6分かかってしまいます。(節約率34%)
さらに、1ヵ月後だと、7.9分になってしまいます。(節約率21%)
この節約率は、最初に覚えたときから時間が経過するごとにどんどん低下していきます。時間が経てば経つほど、覚え直しにかかる時間が長くなり非効率です。つまり時間をあけずに復習すれば、より短時間で記憶を戻すことができ、効率的といえるでしょう。
一夜漬けで覚えようとしても記憶が定着しないのは、覚えた瞬間から忘れていくのが理由で、だからこそ覚えるためには繰り返し学習することが重要なのです。
では、いつ繰り返し学習をすればいいのでしょうか。
3.ベストな復習のタイミングはいつ?
2013年に行われたカナダのウォータールー大学の研究(https://uwaterloo.ca/students/health-and-well-being)によると、
1度学習した後に、その長期記憶を維持するためには、24時間以内に10分間の復習を、そして7日後に5分間の学習を、そして30日以内に2~4分の学習をするのが効果的であると実証されています。
これらの実験結果から考えると、学習後の復習のタイミングとして、その日の夜、1日後、1週間後、1か月後、テスト前、と行っていけば効率良く学習できそうですね。
時間の確保は難しいかもしれませんが、全て忘れ去って一から学ぶ時間を考えたら、とても合理的な勉強法です。
まとめ
忘却曲線は、私たちの記憶のメカニズムを理解する上で非常に重要な概念です。効果的な復習法や学習法を取り入れることで、記憶の定着を図り、学びを深めることができるでしょう。学習をより充実させるために、ぜひ忘却曲線を意識してみてください。
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