2025年度 中学新教科書内容について ~英語①~
来年度は教科書の小改訂になります。
どんな内容が変更になるのか、順番に見ていきましょう。
New horizen (東京書籍)
変更点①
発信語彙が1000語→800語に変更
・・・そもそも中学に入って急に単語数が増えすぎだったのです。
しかも「小学校で学習した単語は覚えてるでしょ?」から始まるので、多くの中学生は大パニックになりました。
以前の教科書では、最初に「身の回りの単語」や「月・曜日」などの単語だけが大量に出てきて、4月・5月はひたすら暗記大会が行われました。最初の定期テストもほぼ暗記大会。そこから変更、となったのですが、逆に暗記もせずに「知ってるでしょ?」から始まるという内容だったのです。
そこで、来年度からは少し語彙数が減ります。ちなみに現在の英語では「発信語彙」と「受容語彙」に分けられています。
「発信語彙」・・・話したり、書いたりするときに使う語句。つまり暗記して書けなきゃいけないやつ。
「受容語彙」・・・読んだり聞いたりして理解できる語句。つまり意味が分かればよくて、書けなくてもいいやつ。
教科書の総語数は2300と変化がないので、発信語彙だったものが受容語彙に移行すると考えられます。
変更点②
小学生で触れた単語を各Unitで総復習→別途としてほぼすべての単語を教科書巻末にまとめる
・・・もともと教科書の巻末は「辞書」のように扱っていました。それがページ数の問題からか、小学校で学習したものの中には、巻末辞書に載っていないものがあったのです。それを全部載せるよ、ということです。
結局のところ、小学校のうちにある程度の単語は暗記しておくことが必要になる、ということです。
変更点③
1学期に過去形を学習する+3学期にも過去形を学習→3学期に過去形を学習する。
・・・ そもそも今の教科書は、be動詞の文と一般動詞の文はいきなり一つのUnitの中で学習します。そもそもその動詞の違いをしっかりと文法として解説することも少なくなったようです。
小学校の英語の教科書には、文法を勉強しないまま、be動詞、一般動詞の疑問文、canを使った疑問文、疑問詞を使った疑問文、そして過去形なども登場します。さながら「文法を知らなくても話すことはできるでしょ」と言わんばかりに、話法の内容が続きます。
結局その流れを引き継いて、中学1年生の最初の方に「過去形」が登場するのです。ここで学校の先生たちの対応が分かれます。1年生の最後にやる内容だから「こういうのがあるんだよ」で終わらせる先生、しっかりと「過去形」について説明する先生。どちらが正解、ではなくどちらにしてもやりにくかったでしょうね。
と、いうわけで2020年版の教科書に戻って「過去形は、1年生の最後にやりましょうね」ということになりました。
学校や塾の先生たちは、知っておかないと「おかしいな?」と思いながら進める内容変更でした。
次回はその内容についてもう少し違う角度から見ていきます。