2025年 共通テスト講評 化学・atama+をどう活かす?
2025年 共通テスト講評 化学・atama+をどう活かす?
「公式覚えたし、過去問も解いた。これで完璧!」
そう思っていたあなた、2025年の共通テスト化学には"してやられた"かもしれません。
今年の問題は、ただ知識を詰め込むだけの学習では太刀打ちできない"頭を使う化学"。
グラフ、実験考察、複数の知識を組み合わせる問題が並び、手応えよりも"考え疲れた"という印象が残った人も多いはずです。
今回は、そんな2025年共通テスト化学の内容を振り返り、来年以降に向けてどんな力が必要か、どんな対策が有効かを具体的に紹介します。
目次
1. 2025年共通テスト化学の難易度は「やや難化」
2. 思考力がカギ!今年の化学の問題の特徴
3. atama+でどう対策する?「読む力・考える力」を伸ばす使い方
まとめ
2025年共通テスト化学の難易度は「やや難化」
2025年
2024年
45.5
54.8
大問数は昨年と同じ5題、設問数は19から20に増え、マーク数も31から34に増加しました。昨年に比べ、問題はよりバランスよく出題されており、基本的な知識を活かす力が問われる一方で、難易度が上がり、平均点が約10点下がる結果となりました。去年と比べて「やや難化」といえる内容です。
2. 思考力がカギ!今年の化学の問題の特徴
大問
出題分野
特徴
第1問
物質の構成、
物質の状態と平衡
結晶、理想気体と実在気体、気体の溶解度、コロイドなど複数分野から基本的な知識を問う問題が出題。問5では、逆浸透圧に関する問題 が出題され、浸透圧に関する本質的な理解が必要であった。
第2問
物質の変化と平衡
化学発光、電池、電離平衡、化学平衡に関する問題が出題。本質的な理解をもとに計算をすすめ、図やグラフから正答を導く力が必要。
第3問
無機物質
無機物質からの出題。問1~3は基礎的な知識があれば解ける内容だっ たが、問4はヨウ素の生成をテーマに、酸化還元反応に関する考察力 を必要とされる問題であった
第4問
有機化合物、高分子化合物
全体として基礎的な知識の理解があれば解ける内容だったが、問3cで はブチルアルデヒドを用いたPVAのアセタール化を題材にしており、 ホルムアルデヒドを用いたビニロン合成の計算と同様の考え方が適用 できるかがポイント。
第5問
(第6問)
総合問題
(物質の構成、物質の変化、有機化合物)
原油を分留して得られた物質をテーマとし、幅広い分野からの出題。 第5問と第6問では問3cのみ異なる問題であったものの、どちらも反応熱の問題で、問われている内容は同様であった。
問題文やグラフ・図から必要な情報を適切に読み取り、解答に至るための手順を設定しながら、既習の原理・法則を当てはめて計算したり、適切なグラフを判断したりするなど、思考力が重視される傾向が続いています。
2023年度、2024年度でみられたような、高校化学において深く学習しない内容に関する説明文を読み込んで考察する問題は、今年は出題されませんでした。
特に、見慣れない題材や思考の方向が定まらない問題が多かったため、時間配分に苦しんだ人も多かったのではないでしょうか。
3. atama+でどう対策する?「読む力・考える力」を伸ばす使い方
今年の化学では、知識だけでなく、文章や図から情報を読み取って考える力が強く求められました。この力を伸ばすうえで、atama+はとても有効なツールです。
atama+の強みは、間違えた問題や時間がかかった問題を分析し、今の自分に必要な内容を最適な順番で出してくれること。これによって、「わかったつもり」のまま進むことなく、一つひとつの知識を深く理解することができます。
また、atama+には図やグラフを使った問題も含まれており、そうした問題に慣れる練習にもなります。ただし、共通テストのような長い文章や複数の資料を読み解く本格的な問題は多くはありません。そのため、atama+で知識や基礎的な思考力の土台をしっかり固めたうえで、共通テスト型の問題演習(過去問や実戦問題集など)を併用するのがおすすめです。
atama+を単なる「暗記ツール」として使うのではなく、「思考力を鍛えるための道具」として活用すれば、本番でもしっかり通用する力を養えます。
まとめ
2025年の共通テスト化学は、ただ知識を暗記するだけではなく、思考力を駆使して解く問題が多く出題されました。今後は、実験の考察力や図表から情報を引き出す力、複数の知識をつなげて使う力がますます重要になってきます。そのためには、日々の学習で「なぜ?」と自分に問いかけながら進めることが大切です。
atama+を上手に活用することで、この「問い直す学習」が効率よくでき、化学の知識がただの暗記から実践的な「使える知識」へと変わります。今からじっくりと基礎を固めていきましょう。atama+を上手に使えば、その"問い直す学習"が効率的にできるはずです。
ただの暗記から抜け出し、"使える化学"へ。今からじっくり土台をつくっていきましょう!